生保内神社の夏祭りはどんな感じ?梵天は祭りのメイン!

 

秋田県仙北市田沢湖にある生保内神社(おぼないじんじゃ)の夏祭りを紹介します。

生保内神社は古い歴史が古く、歴史マニアにもひそかな人気のある神社です。

生保内神社(おぼないじんじゃ)の概要

秋田県仙北市田沢湖生保内(おぼない)字宮ノ後1-1にある生保内神社は、養老2年(718年)聖武天皇が勅命を出し創建したと伝えられています。

生保内神社は、大正4年には五柱神社と称して、祭神は天照大御神を筆頭に31柱で多くの神社と合祀して周辺地域の産土神のような存在です。

生保内は、南部藩(岩手県)に接し藩境があったところで、関所が置かれ人や物資の出入りを管理していました。往来はかなり多かったようで、いろいろな記録が残っています。

戦乱が起きるとこの街道が使われ、宝亀12年(780年)に坂上田村麻呂が東夷東征の時に境である国見峠(現在は封鎖)を開いたとされ、前九年役では源義家が軍を進めた伝説です。

明治初頭に起こった戊辰戦争の際に、明治元年8月28日「生保内口の戦い」などの戦場になってます。

多くの戦乱に巻き込まれた生保内神社の境内には、石碑や小社、神楽殿などの建物も多くあり、社殿もいい風格を備えています。境内は思ったより広く見応えを感じました。

周りは、木々に囲まれており、自然豊かな清々しい空気に長い歴史を体感出来る歴史好きにはたまらないお薦めの神社です。

生保内神社の夏祭りはどんな感じ?

生保内神社は、毎年8月15日、16日に夏祭りが行われ、昼頃から始まります。

各地区の若衆が梵天(ぼんでん)・お囃子・踊り子を引き連れて、生保内地域の一軒一軒の家を廻りながら町中を練り歩きます。

そして、最終地の生保内神社で梵天を奉納して終焉です。

家の敷地では、梵天の披露とお囃子・手踊りを披露して、その家からおひねりをもらいます。

家々を廻るので、生保内神社に着く頃は夜です。

境内では、梵天が到着するまで、舞台で地元の人達による民謡や踊りが披露されます。

お囃子と踊り子が「拳囃子」「二本竹」や「秋田甚句」「秋田おばこ」「秋田音頭」「お山コ」「ドンパン節」「ヒデコ節」などの曲と手踊りを、梵天と一緒に神社に奉納されます。

梵天は拝殿に奉納するのですが、奉納時はお囃子と踊り子がさらに盛り上げて最高潮になったところで、梵天を3度に分けて奉納です。

1度目はそのままで、2度目は少し壊して、3度目で完全にグシャグシャにして納めます。

この奉納の仕方が、勇壮で感激します。見ているこちらも凄く熱気が感じられて興奮してきますよ。

高齢者にとっては、民謡や踊りは懐かしいですが、たぶん子供達には興味がないと思うので・・・

やっぱり、夏祭りと言えば屋台ですよね。

昔と比べると露店の数が少なっていますが、神社のまわりに屋台が並んでいます。

屋台は、食べ物中心になりますが、定番焼きそば・フランクフルト・焼き鳥・味噌たんぽなどがありました。

味噌たんぽは、秋田のソウルフードで味噌の焼けた香ばしさと甘さがあって凄く美味しいです!

その年によって違いがあるかもしれません。

梵天ってなに?

町をあげての大きな夏祭りのメインは、梵天(ぼんでん)。

梵天は、神様がお降りになる依代(よりしろ)、幣束(へいそく)で、祭場の神聖な場所を意味するらしいです。

町内や道中を祓い清める、神聖な祭具になってます。

梵天は、江戸時代頃に始まった秋田県固有の特殊神事で、五穀豊穣や家内安全・商売繁などを祈願して梵天を奉納します。

現在は、竹かごを彩り豊かな布で飾り付けたのもので、ほうづき・鉢巻・本体・中心の棒から構成されています。

その地区によって飾り付けが違ってたり、中学生用の小さい子供梵天・もっと小さい小学生用の孫梵天もあり、とても可愛いです。

梵天が凄く勇壮でカラフルなので、演技されている方の熱気と情熱が伝わってきます。

梵天は、秋田県内でも各地で奉納されますが、生保内の梵天は優雅で艶色がひと味違います。一度は見てください。

アクセスは?

● JR秋田こまちを利用の方は、

田沢湖駅出口から徒歩約10分。

駅から神社まであまり高低差がないので、ベビーカーも楽に押せますよ。

● 自動車を利用の方は、

国道46号線、仙北市田沢湖庁舎の駐車場(無料)が利用できます。徒歩1分。

田沢湖庁舎駐車場の隣が生保内神社です。

● 普段は神職が常駐していません。例年8月15日~16日の生保内神社例大際と12月31日の大晦日のみ本殿を開くそうです。

● 普段観覧したい方は、敷地内観覧は自由です。食事持ち込みもOKです! ただし、ゴミは持ち帰りましょう。

● 神社~田沢湖駅の間に、病院・薬局・スーパー・郵便局が集中しているので、何かあったときは便利だと思います。

● お問い合わせ  神主:生玉 宗人 ℡:0187-42-2131

夏祭りだけでなく歴史のある史跡も楽しめる神社です。毎年開催されるお祭りには、ぜひご家族と一緒に楽しんではいかがでしょう。

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