ミズバショウを見るなら刺巻湿原が最高 座禅を組む花って何?

秋田県仙北市田沢湖刺巻地区の刺巻湿原のミズバショウとザゼンソウの紹介です。

ミズバショウが咲く刺巻湿原の概要

毎年4月中旬~5月上旬になると、国道46号線沿い、JR田沢湖線の刺巻駅から角館方面に徒歩で15分ぐらいの刺巻湿原に約6万株のミズバショウの花が群生となって咲きます。

約3ヘクタールの広さの刺巻湿原はハンノキ林に囲まれていて、湿地帯一面にミズバショウが咲くのは珍しいです。線路沿いや国道沿いにこのような群生したハンノキ林とミズバショウがあるのは、学術的にも貴重だとされています。

刺巻湿原のミズバショウ群は雪解けを待って一面に咲き誇ります。ミズバショウの白い花と緑の中にザゼンソウとカタクリの花が所々に咲いています。

雪解け水のせせらぎの音を聞きながら、春を感じることができます。

刺巻湿原には、木道が整備されていて、湿原の奥までいくことが出来ます。木道は幅が30㎝ぐらいで2本ありますが、他の人と交差するときは注意しないと、滑って湿原に落ちる可能性もあります。

特に雨などで、濡れているときは滑るので要注意です。履きなれた靴やスニーカーなどで散策されることをおすすめします。

木道が、途中畳3畳ぐらいの広くなっている場所も何カ所かあり、しゃがんで写真を撮ったり、顔を近づけて匂いをかんだり、ゆっくり見ることができます。

散策としては、写真を撮ったりゆっくり歩いている人もいるので、大体30分から1時間程度で全体を見ることができますよ。

また、4月中旬~5月上旬の期間中に「刺巻水ばしょう祭り」が開催されていて、道路や駐車場にのぼりがたっているので見頃がわかりやすと思います。期間中に駐車場の奥には、食事・特産品コーナーがあり、地元の食材を使った山の芋鍋・イワナの塩焼き・味噌たんぽなどが食べられます。

駐車場入り口には、秋田のソウルフード「ババヘラアイス」も販売されています。

土日祝日には、秋田おばこ達による郷土芸能の発表もあります。無料で観覧できるのも嬉しいですね。

普段は設置されていないトイレも期間中は設置されているので安心できます。

 

ミズバショウは春の妖精の花

ミズバショウの名前は、葉の形が芭蕉の葉に似ていて、水辺に生えるのでこの名前がつきました。花に見える白い部分は仏炎苞(ぶつえんほう)といって、葉が変形したものです。

ミズバショウは、この仏炎苞に包まれた穂を1本出します。本当の花は、穂の黄色いところが花になっています。

刺巻湿原に咲く春の妖精とまでいわれるミズバショウは、高山植物で4月中旬~4月下旬が本当の見頃になります。ゴールデンウィークを過ぎると大きな葉だらけになってしまいます。

見頃はハンノキ林を背景に、緑と白の鮮やかなミズバショウが水辺にすごく映えていて一つ一つが清楚で美しいです。

美しいミズバショウですが、葉から出る汁が肌に触れるとかぶれてしまいます。根にも毒性があって、吐き気や呼吸困難などを起こすので絶対に触ったり食べたりしなよう気をつけてください。

珍しい花 座禅草

刺巻湿原の手前には、ミズバショウ群が咲いていますが、湿原の奥の方に行くと座禅草がポツポツと褐色の丸い葉の中に黄色の花が咲いています。

座禅草は、咲いている姿が僧侶が座禅を組んでいるような様子に似ているので、座禅草という名前が付きました。

座禅草も肉穂花序や仏炎苞を持っていて、ミズバショウと非常によく似ています。見頃もミズバショウとほぼ一緒です。

雪を溶かす花として知られる座禅草は、自生地ではほとんど雪に覆われていますが、開花するときに赤紫の肉穂花序は25°まで発熱するので、雪を溶かして開花します。

座禅草は、英語では「Skunk Cabbage(スカンクのキャベツ)」と言われて開花時に悪臭を放ちます。

この悪臭で、ハエなどの虫をおびき寄せて虫に花粉を付けさせて受粉します。

アクセス・駐車場

刺巻湿原は、角館と田沢湖を結ぶ国道46号線沿いあります。車だと、秋田から1時間30分、盛岡から1時間チョットです。

JR田沢湖線で最寄り駅は刺巻駅で無人駅になっています。停車本数が少ないので気をつけてください。隣駅のJR田沢湖からタクシーを利用したほうが便利だと思います。

駐車場は無料で、歩道の手前に舗装された普通車が40台、入り口奥に未舗装の駐車場が50台留めることができます。未舗装の駐車場は足場が悪いので気をつけてください。

「刺巻水ばしょう祭り」期間中は、土日祝は特に混雑するので、警備員が誘導しています。そして、国道46号線も渋滞を起こすので通過する時は気をつけてください。

秋田の4~5月は、まだ結構寒いです。「刺巻水ばしょう祭り」の期間中の気温は15℃ぐらいで、雪が残っているところもあります。

山間部と言うこともあり、思っているより寒いので薄いダウンジャケットかカーデガンを持って行った方がいいと思います。

刺巻湿原に流れ込む清水のせせらぎや鳥のさえずりは、最高の癒しです。ミズバショウを見に行くときは寒くないようにしてお出かけください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です